世界の中心で、愛をさけぶ
片山 恭一
原作となった小説「世界の中心で、愛をさけぶ」は、2001年4月の発売以降「泣ける」と話題になり異例のロングセラーを続け、2004年3月現在、発行部数は171万部を突破。トーハンの文芸部門ランキングでは、2003年6月以降35週連続1位を記録しており、堂々のNo.1ベストセラーとなっている。
主人公は朔太郎という名の、地方都市に住む高校2年生。物語は、アキという名の同級生の恋人の死から始まる。そして生前の彼女との思い出を回想するように、二人の出会い、放課後のデート、恋人の墓から遺骨の一部を盗んだ祖父の哀しくユニークな話、二人だけの無人島への旅、そして彼女の発病・入院、病院からの脱出、空港での彼女の死までのストーリーが語られ、その中で朔太郎は、自分の「生」の充足が彼女との出会いから始まっていたことに気づく……。
初恋の相手アキの死による「喪失感」、そしてアキのいない世界で朔太郎の「魂の彷徨(ほうこう)」が描かれる、切なくもストレートな純愛ストーリー。