動物の遺伝子を持つもう一つの人類・斑類。セレブな斑類にとって、結婚とは政治を意味する。甘い蜜月をスタートしたヨシュアは愛する照彦のため、自分が誰よりも強くなるという決意を固める。一方、国政はノリ夫との結婚に二の足を踏んでいた。重い政治の世界で大切なノリ夫を苦しめたくなく……。

訳ありの死体処理を生業としている名前も戸籍もない男。仕事を終えて車に戻ると、見知らぬ少年が助手席に座っていた。少年は空と名乗り、男の仕事を誰にも言わない代わりに男の家に連れていってほしいと言う。男は仕方なく空を連れ帰るが、名前が必要だと空に「凪」と名付けられる。お互いを何も知らない、お互いに何も聞かない。そんなふたりの生活が始まって──？

ここは美術や工芸などを作るために創られた、寄宿舎つきの専門学校。 普通科に通うマサタカは、課題は「ロマンス」の “箱庭” の制作に奮闘していた。 スランプを抱える中、頭を過ぎるのは、マサタカに大きな影響を与えた「彼」…国立ひろみ（カナ：くにたち）の作品。 幾何学的、それでいて感情が溢れ出すような彼の芸術は、普段は隠されている意志の強い瞳やミステリアスな容姿もあいまって、マサタカの心を強く惹きつけるのだった。 表題作「ロマンスの箱庭」他、「先生の植物学」「魔術のあとさき」など圧倒的世界観。 伊東七つ生が紡ぐ、ただ一つの叙事詩ーー

一年間。春太郎は宣言してきた。「俺、隠しごととかキライだから！」そのポリシーのままに、高一ライフを過ごした彼に、事件が起こる。それは？？。ささいな毎日、ちいさな悩み、平凡な学校行事、手が届きそうな夢。ごく普通の高校一年生を、ドラマチックに体験してきた、春太郎とクラスメートの一年間がここにある。名手よしながふみが描く、最高の高校生日記、完結！！