-
寡黙な華
「では、接吻の作法を教えてやろう」桜林院侯爵家の跡取り候補として、三峯邦彦は桜林院家を訪れる。そこで、数年ぶりに従兄の千早の姿をみつける。幼い頃は実の弟のように千早に可愛がってもらった。だが、いつしかぷっつりと千早は人前から姿を消していたのだ。なぜ嫡男である千早が家督を継がないのか?疑問を胸に抱きつつも、邦彦は桜林院家を我がものにすると堅く心に決めていた。爵位や財産がほしいわけではない、だが、どうしても手に入れたいものがあったのだ。 -
不確かな抱擁
変わりたい―。昔から、北斗の行く所には災いが起こる。その為、接触嫌悪症を患った北斗は部屋に閉じこもりがちの生活を送っていた。自分を取り巻く不思議な因縁はいったい何なのか…。その原因を突き止めるため、北斗は母の故郷、八ツ島へ向かった。七歳の頃その島で記憶を失ったのだ。記憶をたどれば、どこへ行っても疫病神の自分を変えられるかもしれない。しかし、そこで北斗を襲ったのは、再度の記憶喪失だった。島に着いてからの記憶がない北斗の身体には、誰かと抱き合った後のような痕跡が残っていて…。幾重にも折り重なる謎と屈折した人の感情が絡まりあう、エモーショナルラブストーリー。 -
FLESH&BLOOD〈2〉 (キャラ文庫) (文庫)
イングランド海賊の船長ジェフリーと、初めての航海に出た海斗。けれど、途中で嵐に見舞われ、敵国フランスの港に上陸する。そこで偶然再会したのは、なんと黒衣のスペイン貴族ビセンテ。未来が読める予言者として、海斗の奪取を狙うジェフリーの仇敵だった!!「命にかえても、おまえは俺が守る!!」祖国への愛と海斗を賭け、ジェフリーは、激しく剣の火花を散らすが…。