-
渇仰
明良が人生のどん底で再会した幼馴染み・達幸は、人気俳優となっていた。己の成功は明良の「犬」になるためだとすがり付かれ……。 強引で執着、独占欲も強い「犬」。どこまでも「犬」。 飼い主になってもらうために一生懸命、縋って尽くして押し掛って種付けも。 -
神の囲い人
ふたつの国の種を、ひとつに混ぜ合わせよう ガイゼル帝国の圧倒的な武力を前に、制圧されていくラカン神国。兵士のセツは自決しようとしたところを、ガイゼルのヨルクに捕らわれてしまい――「神の人形」。捕虜となった軍医のキールは、武骨で純情なラカン軍の中将シンを誘惑し、籠絡しようとし――「神の愛人」。皇帝のアーシェイドは、神秘的なラカン神国の天子??ミコトを嬲り、蹂躙しようとするが――「神の囲い人」。 -
彼は死者の声を聞く
グラフィックデザイナーの斎木が取引先で紹介されたのは、画家として成功した幼馴染みの神成だった。斎木が羨望してやまない才能を持ち、今は亡き斎木の姉・朋と魂で_がっていた男。朋の死は斎木に罪の意識を、神成には斎木への憎悪を植えつけていた。そして死者が見える斎木の左肩には、今もなお朋がいるのだ。十年ぶりの再会は、斎木を過去に――まだ神成が斎木を慕い、姉が生きていた葛藤の日々へと引きずり戻していく――。