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グラスホッパー
「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。一方、自殺専門の殺し屋・鯨、ナイフ使いの若者・蝉も「押し屋」を追い始める。それぞれの思惑のもとに―「鈴木」「鯨」「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説。 -
オーデュボンの祈り
既存のミステリーの枠にとらわれない大胆な発想で、読者を魅了する伊坂幸太郎のデビュー作。レイプという過酷な運命を背負う青年の姿を爽やかに描いた『重力ピエロ』や、特殊能力を持つ4人組の強盗団が活躍する『陽気なギャングが地球を回す』など、特異なキャラクターと奇想天外なストーリーを持ち味にしている著者であるが、その才能の原点ともいえるのが本書だ。事件の被害者は、なんと、人語を操るカカシなのである。 コンビニ強盗に失敗した伊藤は、警察に追われる途中で意識を失い、見知らぬ島で目を覚ます。仙台沖に浮かぶその島は150年もの間、外部との交流を持たない孤島だという。そこで人間たちに崇拝されているのは、言葉を話し、未来を予知するというカカシ「優午」だった。しかしある夜、何者かによって優午が「殺害」される。なぜカカシは、自分の死を予測できなかったのか。「オーデュボンの話を聞きなさい」という優午からの最後のメッセージを手掛かりに、伊藤は、その死の真相に迫っていく。 嘘つきの画家、体重300キロのウサギさん、島の規律として殺人を繰り返す男「桜」。不可思議な登場人物たちの住む島は、不条理に満ちた異様な世界だ。一方、そんな虚構に比するように、現実世界のまがまがしい存在感を放つのが、伊藤の行方を執拗に追う警察官、城山である。本書が、荒唐無稽な絵空事に陥らないのは、こうした虚構と現実とが絶妙なバランスを保持し、せめぎあっているからだ。本格ミステリーの仕掛けもふんだんに盛り込みながら、時に、善悪とは何かという命題をも忍ばせる著者の実力は、ミステリーの果てしない可能性を押し開くものである。(中島正敏) コンビニ強盗に失敗し逃走していた伊藤は、気付くと見知らぬ島にいた。江戸以来外界から遮断されている“荻島”には、妙な人間ばかりが住んでいた。嘘しか言わない画家、「島の法律として」殺人を許された男、人語を操り「未来が見える」カカシ。次の日カカシが殺される。無残にもバラバラにされ、頭を持ち去られて。未来を見通せるはずのカカシは、なぜ自分の死を阻止出来なかったのか?卓越したイメージ喚起力、洒脱な会話、気の利いた警句、抑えようのない才気がほとばしる!第五回新潮ミステリー倶楽部賞を受賞した伝説のデビュー作、待望の文庫化。 -
PK
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ゴールデンスランバー
第21回(2008) 山本周五郎賞受賞 第5回(2008年) 本屋大賞受賞 衆人環視の中、首相が爆殺された。そして犯人は俺だと報道されている。なぜだ? 何が起こっているんだ? 俺はやっていない――。首相暗殺の濡れ衣をきせられ、巨大な陰謀に包囲された青年·青柳雅春。暴力も辞さぬ追手集団からの、孤独な必死の逃走。行く手に見え隠れする謎の人物達。運命の鍵を握る古い記憶の断片とビートルズのメロディ。スリル炸裂超弩級エンタテインメント巨編。 -
ゴールデンスランバー
我怎麽會這樣? 到底發生了什么事? 背負著暗殺首相冤罪的男人,能逃脫國家的陰謀麽? 時隔兩年的超長篇新作。 全日本書店店員一致熱情推薦! 四冠王! 伊坂幸太郎現時點集大成之作! 2008年 書店大賞 第一名 2008年 山本周五郎獎 2009年 這本推理小說了不起! 第一名 2009年 我想看這本推理小說 第一名 2008年 週刊文春推理小說 BEST 10 第二名 《達文西》雜誌BOOK OF THE YEAR 2008 第二名 「我得告訴你,人生可沒那麼好混!」 平凡的送貨員青柳雅春和多年不見的老友偶遇,卻突然被告知首相即將被暗殺,而他則是兇手!還一頭霧水的他,早已成為警方不擇手段要緝捕的對象,更慘的是,馬上成為媒體炒作下十惡不赦的罪人,唯一的對策只有不斷的逃、逃、逃……一路上,小混混、無差別連續殺人魔、前女友等各路人馬相繼出現,情義相挺,他最後會栽在莫名其妙的命運安排中,還是能順利逃出生天呢? 逃吧,活下去吧。活著才是一個人最重要的事。 《金色梦乡》再次以作者生活了18年的家乡仙台为舞台,围绕暗杀首相事件,演绎了一出惊悚的逃亡剧。主人公青柳雅春背负着嫌犯身份,为揭开事件背后的阴谋,经历了20年的逃亡生涯。而支撑他在迷雾中生存的,恰恰是作者想要传递的主旨——“人类最大的武器是信赖”。在《金色梦乡》中,作者以独特的叙述方式,将现时感受和回忆情绪“揉在一个线团中”,体现了伊坂幸太郎将脱离现实生活的特殊经历与不可思议的冒险活动巧妙融合的一贯风格。尤其是主人公在逃亡过程中对自己的好友、恋人的回忆部分,写得温馨感人,那种扑面而来的暖意与暗杀事件之后的一系列冷酷行径形成了鲜明的对比。 -
グラスホッパー