-
つる草の封淫
「初めて腹に含んだ男が、愛しうなったか」 権力者の影武者となる「珠」として造られた葛は、本体の月室藩主の子息・藤爾に代わり、幼い頃より慕う上忍の珀とともに緋垣藩に人質として赴く。藩主の嫡男である緋垣彬匡は、周囲の者に禍を撒くと噂され、恐れられていた。諜報活動を行う葛は体液から情報を読み取る特殊能力がうまく使えず、焦りを覚える一方、不幸をもたらす己を呪う彬匡の孤独に触れ、惹かれ始めるが……。 -
タンデム ~狂犬と野獣~
-
処女執事〜The virgin-butler〜
「おまえは生贄として作られた執事だ」 執事となるべくして生をうけた保阪己裕は、主人である二条則雅へ献身的に仕える日々を過ごしている。則雅の学友であるサイ・ネヴィルは、俗に「処女執事」と呼ばれる特殊な存在だという己裕の秘密をすぐに見抜く。 サイは策を弄して則雅から己裕を奪い取り、さらには性的にも支配しようとする。あくまで執事として新しい主人に尽くそうとする己裕だが、サイによって感情も肉欲も剥き出しにされていく。 「処女執事」の貞節を剥ぎ取られてひとりの人間となることで、己裕の運命は大きく変わり……!? 魂の絆が記憶をも凌駕する“純愛”ストーリー!! -
堕楽の島 狂犬と野獣
-
輝血(かがち)様と巫女
なぜ俺に“巫女のおしるし”が―!?姉の許婚・戎滋への叶わぬ想いを断ち切るために、水哉は故郷の島を捨て去った。だが姉は島の巫女になり、戒滋との婚約を解消してしまう。数年後、水哉の下腹に鬼灯型の痣が現れ、さらに姉の死が報される。痣は“巫女のおしるし”。島の豊穣大漁を祈るため、巫女は胸に同じ型の痣をもつ“輝血様”と対になって神事を行わなければならない。新たな輝血様となったのは、なんと戒滋だった。しかも神事は、海神が憑依した輝血様を性的に悦ばせることをも含んでいて…。 -
蛇恋の禊 (リンクスロマンス)
平凡な大学生ながら不可抗力によって岐柳組次期組長に据えられた円城凪斗。常に傍に控えている、恋人で補佐でもある角能堯秋に支えられ、戸惑いながらもその重圧に耐えていた。だが、代目襲名を控えたある日、敵対組織に襲撃された凪斗を庇い角能が負傷してしまう。いつか、自分の為に命を落としてしまうと恐れた凪斗は次第に角能と距離を取るようになる。心身共に結びついていた二人の亀裂は広がるまま、岐柳組は抗争に巻き込まれていき―。