目录
巻頭小言
総 論
第一章 巫女史の本質と学問上の位置
第一節 巫女の種類とその名称
第二節 巫女史の意義と他の学問との関係
第三節 巫女史の学問上における位置
第二章 巫女史の研究方法
第三章 日本巫女史学の沿革とその史料
第四章 巫女史の材料とその採集方法
第一節 巫女の遺跡的材料
第二節 巫女の遺物的材料
第三節 巫女の記録的材料
第四節 巫女に関する慣習的材料
第五章 巫女史の補助学科とその態度
第六章 日本巫女史の時代区分法
第一篇 固有呪法時代
第一章 原始神道における巫女の位置
第一節 我国における神の発生と巫女
第二節 我国における巫女の発生
第三節 巫女教としての原始神道
第四節 原始神道および古代社会と巫女との関係
第五節 古代人の死後生活観と巫女の霊魂観
第二章 巫女の呪術の目的と憑き神
第一節 巫女の行いし呪術の目的と種類
第二節 巫女の有せる憑き神の源流
第三章 巫女の用いし呪文と呪言
第一節 古代人の言霊信仰とその過程
第二節 祝詞の呪術的分子と呪言の種類
第三節 言霊の神格化と巫女の位置
第四節 託宣と祝詞と巫女の関係
第四章 巫女の呪術に用いし材料
第一節 呪術の材料としての飲食物
第二節 呪術のために発達した器具
第三節 呪術に用いし排泄物
第四節 呪術用の有機物と無機物
第五章巫女の作法と呪術の種類
第一節 巫女の呪術的作法
第二節 顕神明之憑談としての呪術
第三節 鎮魂祭に現われたる呪術
第四節 憑るべの水系の呪術
第五節 性器を利用した呪術
第六章 巫女の性格変換とその生活
第一節 神人生活と性格の変換
第二節 人身御供となった巫女
第三節 巫女の私生活は判然せぬ
第七章 精神文化における巫女の職務
第一節 神その者としての巫女
第二節 司祭者としての巫女
第三節 霊媒者としての巫女
第四節 予言者としての巫女
第五節 文学の母胎としての巫女
第六節 民俗芸能者としての巫女
第八章 物質文化における巫女の職務
第一節 戦争における巫女
第二節 狩猟における巫女
第三節 農業における巫女
第四節 医術者としての巫女
第五節 収税者としての巫女
第六節 航海の守護者としての巫女
第二篇 習合呪法時代
第一章 神道に習合せる道仏二教
第一節 巫女の呪術に現われたる道教の影響
第二節 巫道に影響した仏法の教相と事相
第二章 修験道の発達と巫道の関係
第一節 憑り祈祷に現われた両者の交渉
第二節 神降の呪文に見えた両者の交渉
第三節 修験道から学んだ巫女の偶像崇拝
第四節 生活の機構が導いた両者の性的結合
第三章 巫女の信仰的生活と性的生活
第一節 巫女を中心として見たる神々の起伏
第二節 巫女神信仰の由来と巫女の位置
第三節 社会相に現われたる巫女の勢力
第四節 巫女を通じて行われた神の浄化
第五節 神妻より巫娼への過程
第六節 采女制度の崩壊と巫女の堕落
第七節 女系相続制巫女堕落の関係
第四章 巫女の漂泊生活とその足跡
第一節 熊野信仰の降替と巫道への影響
第二節 笈伝説に隠れた巫女の漂泊と土着
第三節 漂泊巫女の代表的人物八百比丘尼
第五章 呪術方面に現われた巫道の新義
第一節 巫蠱から学んだ憑き物の考察
第二節 奥州に残存せるオシラ神の考察
第三節 性器利用の呪術と巫女の異相
第四節 巫女の間に用いられた隠語
第六章 巫女の社会的地位とその生活
第一節 歌舞音楽の保存者としての巫女
第二節 巫女の給分とその風俗
第三節 巫女の流せる弊害とその禁断
第三篇 退化呪法時代
第一章 巫道を退化させた当代の世相
第一節 巫女の流派とこれに対する官憲の態度
第二節 関東の市子頭田村家の消長
第三節 当山派の修験巫女と吉田家の訴訟
第二章 当代における巫女とその呪法
第一節 文献に現われたる各地の巫女とその呪法
第二節 報告で知り得たる各地の巫女とその呪法
第三節 我国随一の巫女村の起伏
第三章 巫女の社会的地位とその生活
第一節 歌謡の伝統者としての巫女
第二節 日陰者としての巫女の生活
第三節 性的職業と化した巫女の末路
第四節 明治期の巫女禁断と爾後の消息
結 語
解 説 中山民俗学を代表する名著 礫川 全次
索 引
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内容简介
膨大な文献史料、口碑、伝承を横断し、古代から近代までの巫女の歴史を明らかにする。「常民」の民俗学を逸脱し、「非常民」の民俗学を樹立する試み。日本民俗学史に屹立する異形の一書! 図版多数。
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